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第九場
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真夜中・ジョージアの家 |
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ある夜明け。
ジョージアの部屋に天使たち全員が集まっています。それにフォレストの姿も見えます。
どうやらお別れの時が来たみたいです。 |
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ミカエル |
「ジョージア今まで、とっても楽しかったよ ありがとう」 |
ジョージア |
「どういうこと・・」 |
ティンプ |
「もう行かなくちゃなんないの」 |
ジョージア |
「行くってどこへ」 |
ビオラ |
「説明するの難しいけど なんて言えばいいのかな」 |
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チャイム |
「とっても遠くて、とっても近い所だよ」 |
ジョージア |
「ますますわからないわ」 |
ミカエル |
「星と同じくらい遠いけど 手をのばせば届く距離だよ」 |
ジョージア |
「それって さよなら・・ってこと? もしかして、もう会えないの?」 |
セラフ |
「ちがうよジョージア あたしたちいつも一緒だよ」 |
ミカエル |
「そう どこにいてもね」 |
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ジョージア |
「ちょっと待って、もうすぐあなた達と一緒に創ったミュージカルの晴れの舞台なのよ。もうすぐなのに、もうすぐなのに・・・!あなた達と一緒にお祝いしたくて、いっぱい御礼が言いたくて、あなたたちの大好きなイチゴやベーグルサンドをたくさん用意しようと思って・・・」 |
ミカエル |
「ありがとうジョージア。でももう行かなくちゃ。この町に夢があふれだしたよ。 天使にはそれが、なによりのごちそうなんだ。」 |
ジョージア |
「さよならなんてそんなのいやよ、ずっとそばにいて。」 |
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ミカエル |
「大丈夫。たくさんの夢が集まったんだもん。 ジョージア、信じるんだよ。」 |
天使達 |
「信じるんだよ。」 |
フォレスト |
「ジョージア、ありがとう。天使達は、あなたのおかげでみんな立派に育ったわ。
さあそろそろいかなくちゃ。他の町にもこの子達を待ってる人がたくさんいるの。」 |
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天使たちは、静かに歩きだしました。 とてもきれいな光景です。 |
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ジョージア |
「ティンプ、ビオラ、チャイム、セラフ・・・・」 |
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一人ずつジョージアの前で、正式な天使の挨拶をしていきます。
不思議な動きですが、どこか愛くるしい動きです。
最後は、ミカエルです。 |
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ジョージア |
「ミカエル・・・また会える?」 |
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ミカエル |
「さよならじゃないよ。目を閉じればいつだって会えるんだから。子供たちの夢が、枯れないように水を忘れないでねジョージア。 じゃ マクトゥーブ!」 |
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ミカエルは、最後に不思議な言葉を残して行きました |
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暗転 |