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第十一場
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授賞式当日 ジョージアの家 |
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小鳥のさえずりと共に朝がきました。
ケイトが部屋の中を行ったり来たりしています。なにやらドアの外にも取材陣がたくさん来ている様子です。 |
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ケイト |
「ジョージアったら なにぐずぐずしてるのかしら、今日は大切な授賞式だっていうのに。」 |
ロイス |
「きっと昨日は興奮して眠れなかったのよ。」 |
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ドアを開けて入って来たのは正装をしたオリエントさん一家でした。 |
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ケイト |
「まあ、これはこれは。作曲家のご登場ね。アニー、今日は特別輝いて見えるわ。」 |
アニー |
「ありがとう、ケイト!」 |
オリエント |
「いや、私は最初から、この嫁に才能があることは知ってたんですよ。料理はヘタだけど昔から歌はうまかったもん、ねえ。」 |
アニー |
「おばあちゃんが作曲に専念させてくれたおかげだわ。」 |
オリエント |
「ジョーとキムはまだですか?」 |
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ケイト |
「授賞式でミュージカルの一場面を披露するんで、ゆうべのパーティーの後、ニューヨークに向かってもらったの。・・・オリエントさん、派手な衣装おもちだったんですね?」 |
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オリエント |
「これでしょう?お姫様みたいだって拒んだんですけど、嫁が似合うっていうものだから・・・」 |
アンディ |
「ジョージアは?」 |
ケイト |
「それが、まだ部屋から出てこないの。」 |
アンディ |
「だから、あんまり飲ませちゃだめだって。おばあちゃんが昨日のパーティでワインをあんなに飲ませるから。」 |
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オリエント |
「あれは特別な作り方のワインなんだよ。」 |
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奥からやっとジョージアが出てきて、弱々しくにっこり笑いました。馬子にも衣装の大変身にみんなホー!!と、驚きます。 |
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アンディ |
「ジョージア、きれいだ!見違えたよ。」 |
ケイト |
「気分はどう?」 |
ジョージア |
「ケイト、ミカエルが帰っちゃったの。」 |
全員 |
??? |
ケイト |
「やっぱり二日酔い? ロイス、お水。」 |
ソニア |
「ママ、あたしがもってくるわ。」 |
ジョージア |
「ミカエルが帰っちゃったのよ。」 |
ケイト |
「はいはい、それはあなたの本に出てくる天使よね。」 |
ジョージア |
「え!?」 |
ソニア |
「はい お水。 大丈夫ジョージア。」 |
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ポールの元気な声が外から聞こえてきました。
ご近所さん達も一緒です。 |
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ポール |
「ジョージアさーん、スターランド劇場から郵便ですよー。」 |
ジョージア |
「は、はーい。」 |
アンディ |
「あなたの作品を是非とも当スターランド劇場でロングラン上演させていただきたく・・!!」 |
ケイト |
「どうするジョージア ブロードウエイでロングランだって!」 |
ジョージア |
「もちろんやるわ オーケーよ!」 |
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ケイト |
「こっちは祝電だわ。ジュリア・ロバーツに、ブラッド・ピット、ウーピー・ゴールドバーク、ジャック・ニコルソンにアンソニーホプキンス。」 |
アンディ |
「トム・クルーズやディカプリオからもきてる!!」 |
ケイト |
「ニューヨークの事務所ならともかく、どうしてリトルロックの住所がわかったのかしら。」 |
ジョージア |
「ミカエルだわ!」 |
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ポールは照れくさそうに少し胸を張り 鼻をこすりました。 |
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ケイト |
「ポール! あなたが転送してくれたのね。」 |
ポール |
「へへ じゃぼくはこれで。 ジョージア、授賞式はテレビでみてるから!」 |
ジョージア |
「ありがとうございました。」 |
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入れ替わりにやってきたのはゲーム会社セガステです。コマンダーが手に大きな花束をもっています。 |